Bridge

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本項ではTorにおけるBridgeの詳細や設定方法などを解説。

Bridgeとは

プロバイダや国家によりTorへのアクセスが制限されている場合、Bridge経由によるアクセスで接続が使用できる。BridgeはRelayのようにディレクトリサーバに公開されておらずアドレス決め打ちやプロトコル解析などによるフィルタリングを困難にするためのプロトコル偽装が使用できるのが特徴。

Tor Browserを使用している場合

Tor Browserを使用している場合は玉ねぎのアイコンのメニューの「Tor Network Settings...」で表示されるダイアログにおいて設定

Tor Network Settingsダイアログ.png

「My Internet Service Provider (ISP) blocks connections to the Tor network」を選択し、「Connect with provided bridges」を選択することでBridge経由の接続になるはず。

プロバイダや国家によるフィルタリングにより上記で成功しない場合は何らかの方法で追加のBridge情報を追記する必要がある。その場合、「Connect with provided bridges」の代わりに「Enter custom bridges」を選択し、Bridge情報を追加する。

torrcに表記する場合

Tor Browserを使用していない、またはHidden Serviceなどを走らせて使用している場合はBridge情報はtorrcに記入する。[1]

UseBridges 1
ClientTransportPlugin obfs2,obfs3 exec /usr/bin/obfsproxy managed

bridge x.x.x.x:443

Bridge情報の入手

Bridge情報を入手するにはいくつかの方法がある。

BridgeDBの使用

BridgeDBよりBridge情報を入手できる。[2]

こちらで発行されるBridge情報を上記のダイアログ内に追記することでBridge設定ができる。

メールによるBridge情報の入手

BridgeDBがブロックされているなどにより、Bridge情報がBridgeDBで入手できない場合はメールによるBridge情報の入手が利用できる。[3]

bridges@torproject.orgに「get bridges」を送信する。自動的にbridge情報が送付される。尚、こちらはGmail、Riseup、米Yahoo!からのメールである必要がある。[4]

それでも繋がらない場合

上記のいずれかの方法でもBridge情報が入手できない場合、メールによるサポートが受けられる。

  • help@rt.torproject.org

上記に英語で問い合わせると48時間以内には回答するとのこと。[5]

Bridgeを走らせる方法

以下の設定をtorrcに行うことでbridgeを走らせることができる。

SocksPort 0
ORPort auto
BridgeRelay 1
Exitpolicy reject *:

Bridgeを立ち上げるとそのホスト情報は広く公開はされないものの、前述の手段で入手できるホスト情報として提供されることがあり、不特定多数による、bridge接続の許容はすることになる。直接Torにアクセスができない人たちを助けることにはなるので余裕がある人は是非。

参考資料

脚注

  1. Windowsなどの場合、obfsproxyの場所は指定しなおす必要がある。
  2. こちらはちょっと怪しい言い回しながらも日本語での情報が提供されている。
  3. 執筆時点で検証した結果、数日の遅れが見られたため、遅延がある模様。必要であればBridgeDBのアクセスの制限が予想される場所への移動前にBridgeDBより情報を取得しておくのを推奨。
  4. 政府機関などによる連続リクエストにより全てのBridge情報が入手されるのを防ぐためにこのようなポリシーになっているとのこと。
  5. 執筆時点で日本語によるサポートは提供されていない。